病気の予防方法は人それぞれ違う
理想的な生活を送れば、もちろん病気の予防になります。
ただ、自分勝手に良いと思い込んでいる予防法を続けていても、決して、本当の予防にはならないのです。
例えばですが、有名な健康食品を続けていれば、病気の予防になると信じて、毎日習慣にされている方がいらっしゃるとします。
でも、それを続けることで、下痢が続いたり、体の症状に何か変化が出てきても、それが体にいいものだと信じて続けていることで、慢性下痢の原因がそれだと気づかない場合もあります。
ヨーグルトは、一般的に腸によいとされているので、毎朝かかさず食べるという方も多いと思いますが、そのヨーグルトをやめることで、体の調子がよくなることもあったりするのです。
実際に、患者さんの中にも何人かいらっしゃいました。
でも、みなさん、まさか、健康によいと思って食べているものが原因で、体の不調が続いているなんて思ってもいなかったとおっしゃっていました。
ですので、ネットやテレビで調べたサプリメントであったり、養生法は誰に対しても良いわけではないのです。
病気になる要因は人それぞれ違うから
西洋医学では、「健康か、病気にかかるか」のどちらのかの2択の考え方しかないけれど、漢方では、そんな考え方自体がありません。
人の体は病気と健康の間を行き来していて、常に体のどこかは悪くなって、またそれが修復されて、また悪くなってという細かな調整を毎日、体の中で繰り返していると考えます。
病気になりかけたり、健康になったりを繰り返しているので、何もかも完璧で健康な人は、子供でもない限りいないのです。
本来、必要なのは「体にいいものを取り入れる」とか、「体にいいことをする」という予防法ではなくて、日々の体のメンテナンスです。
日々のメンテナンスを行うことが予防につながる
人間の体は、とても複雑です。
毎日毎日、休まずいろんなことを体の中で行っています。
人間より、はるかに単純な構造の車でも、故障の予防はできません。
車のどこの部分が、いつ故障するかなんて、誰にもわからないので、なるべく故障させないためには、日々、どこが悪くなっているかを点検することを怠らずに、丁寧に扱うことが大切です。
サプリメントを飲んで、予防しているつもりでも、もし『悪くなっている部分とそのサプリメントが強化できる部分が合っていなかった』としたら、まったく予防になりません。
悪くなっているところは、修正されずに、単にほったらかし!
気分は健康でも、実際の体は、そのままどんどん日が経つにつれて悪くなってしまいます。
何が原因で不調になっているのかでメンテナンスを変える
人間は、ある程度の年齢を重ねていくことで、どうしても体に不調が出てきます。
それは自然なことであって、だからといって、そのまま放置しておくことでもありません。
不調の原因となっていることや、起こった問題に対して、メンテナンスや工夫をしていくことで、病気の予防ができるのです。
ですので、漢方薬は、常にその方の体の状態をみて、どこを修正していけばよいのかを見極めることを基本としています。
漢方薬が予防になるというのは、そういった治療の特性があるからです。
残念ながら、人それぞれの体質や弱点に合わせない病院の薬やサプリメントでは、『良い効果とされているものの押し付け』であって、あなた自身の体の予防にはなりません。
漢方薬は病気の治療もできますが、漢方薬の本質の力は、治療の方向性が、人それぞれの弱点や悪くなってきている部分を自然と強化できるようになっているので、予防につながるのです。
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