過敏性腸炎に大建中湯というおまぬけマニュアル処方
前月に週刊新潮の記事の中で「ツムラが国民を欺いた漢方の大嘘!」という見出しで病院の漢方薬の処方は漢方のことを何もわかっていない医師が販売メーカーである『ツムラから教えられた病名マニュアルを見て処方しているだけ』という記事がでました。
そんな記事が出てもお医者さんは、この記事が、ただのゴシップと決めつけているのか、そんなのどこ吹く風で未だに病名だけで漢方薬を処方しているようです。
詳しくは週刊新潮に書いてあります。
あいかわらずマニュアルが好きなお医者さん
つい何日か前、うちの患者さんが病院に行ったら、「過敏性腸炎ですね」と言われ、漢方薬を選ぶための問診は一切とらずに診察の最後に自動的に大建中湯(ツムラ100番)が処方されたそうです。
「過敏性腸炎」=大建中湯(だいけんちゅうとう)
とツムラの漢方薬のマニュアルに書いてあります。
病院では、西洋医学の病名で東洋医学の漢方薬が処方されているのですね。
ネットで調べても、同じような説明がゴロゴロと出てきます。
要注意の漢方薬「大建中湯」
その『ダブルの間違った情報』で患者さんは、過敏性腸炎に大建中湯を何の疑いももたずに飲んでいいものだと思ってしまいます。
ですが、漢方専門家からは、第一選択薬としては有りえない処方です。
漢方薬は構成生薬が少なくなるほど効果が強くなり、副作用の危険度が増します。
なぜか医者は、『大建中湯』(構成生薬4つ)や『芍薬甘草湯』(構成生薬2つ)、『麻黄湯』(構成生薬4つ)など、副作用の起こりやすい危険な処方を好む傾向にあるようです。
漢方薬の生薬数と生薬の危険性
通常の漢方薬は、構成生薬が7、8種類が主流です。
大建中湯の構成生薬は4つで、乾姜(かんきょう)、人参、山椒(さんしょう)、膠飴(こうい)。
このうち、乾姜、山椒は生薬の薬性で『大熱(だいねつ)』という『要注意!生薬!』体に大きな熱を持たせます。
山椒にいたっては、漢方の専門書にも『有毒で使用注意な生薬』と注意書きされています。
大建中湯は扱いづらい危険!
本当に治すための漢方の専門書なんて、簡易的な病名マニュアルで処方している医者にとったらどうでもいいのでしょう。
大建中湯には大熱という薬性が2つも含まれています。
ちなみに「小毒あり」という生薬はたまに見かけますが、「有毒」はめずらしいのです。
この「大熱」2つに「有毒」の性質が含まれていることが大建中湯の扱いづらさを物語っています。
(これも病名漢方で処方されている医者には、関係のない話ですね)
扱いづらいというのは、体質と合っていない時の副作用がとんでもないことになるということですね。
過敏性大腸炎に大建中湯を使うとなぜ危険なのか?
特に危険だと思う点は、「過敏性腸炎」の症状で多いのが下痢。
下痢というと単純に「冷えて下痢」と考えるかもしれないですが、タイプによっては冷えの下痢だけでなく、『熱性の下痢や気滞の下痢』というものもあるので、熱性や気滞の場合は、大建中湯では良くなるどころか、悪化してしまいます。
だから『漢方薬は個人の体質に合わて選ぶもの』と言われているのです。
冷えの下痢だとしても「大建中湯」のような副作用が危険すぎるものをあえて使う前に、もっと安全で使いやすい漢方薬はいくらでも考えられます。
漢方薬は体質に合わせて何百種類とありますので。
『100番 大建中湯』はとっても覚えやすいので、もし今後、過敏性腸炎と診断されて、漢方薬を出されそうになったら『100番が私の体質に合うという証と根拠、大建中湯以外ではダメな理由を教えてください』と質問してください。
そうしたら100番の大建中湯が嫌だったら他の漢方薬にしますかみたいな感じで、他の漢方薬を適当にすすめてきますので、このような展開で100番以外の漢方薬を処方してきた場合は、再度、「なぜ、その漢方薬ですか。私の証はなんでしょうか?根拠を教えてください」と聞いてみてください。
その質問に対して、イラっとした態度をとられたり、ちゃんと答えずにごまかしたり、答えがなかったりしたら、『今回は、漢方薬は結構です』
ときっぱりと断りましょう。
処方している医者も無知で自信がないはずです。
漢方薬をもらって帰っても、そんなあいまいに出されたものは絶対に飲む気にならないでしょうから。
漢方薬も薬ですので、ちゃんとした根拠や理由が必要です。
合ってない漢方薬を飲むほど、危険なことはありませんので、ご注意を!
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