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もうすぐ桃の節句なので、桃にクローズアップ!

3月3日は、ひな祭り!

桃の節句とも言われますね。
なぜ、桃の節句かと言うと、桃の木は邪気を払うと言われていたので、厄払いや健康祈願のために桃の花を飾り、ちょうど桃の花が咲く3月3日を桃の節句としたそうです。

ひな祭りは桃の花を飾りますが、今日は食べられる桃について書いてみたいと思います。

果物の桃が最も美味しい季節は夏です。夏の果物は、漢方的に見て、だいたいが「寒性」のものが多いのですが、桃は、夏の果物の中でも数少ない「温性」を持つ果物です。果実のほとんどが水分ですが、水分を補充しても胃腸を冷やさない長所があり、胃腸が弱い方や、子供さん、妊婦さんも安心して食べられます。

桃は、体や腸を潤し整腸機能を助けます。胃腸の機能を良くして、血の巡りを促進します。
また、体内の老廃物を体の外へ排出してくれます。

もちろん、どんな体質の方でも食べ過ぎるとお腹が張って、余分な熱を生みますので、やはり食べ過ぎには注意が必要ですね。

それから古い書物には、桃とスッポンを食べると胸痛などの症状を誘発する恐れがあるので、一緒に食べないように記されています。
普段、スッポン料理を食べることはあまりないと思いますが、スッポン成分が入ったサプリメントなんかを飲まれている方は桃と一緒に食べないようにして下さいね。

漢方薬でも、桃仁(トウニン)といって、桃の種を乾燥させた生薬が有名です。味は甘苦く、血行を回復させ、生理痛を解消します。また、腸を潤し便秘を解消するという効能があります。

桃仁を一つの生薬のみで飲む事は、通常はないですが、この桃仁が構成生薬に入っていて桃の漢字が名前に入った『桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)』という漢方薬があります。漢方薬名になると、「桃仁→桃核」という名前に変化します。

この漢方薬は、月経不順などの婦人科系疾患に処方される場合が多いですので、病院で出されたことがある方もいらっしゃると思います。

実は、この漢方薬の体質の方はあまり多くはないので、体質に合っていない場合の副作用はかなりきつくなります。

特に、普段の便の状態や体力の状態、胃腸の調子などの質問をされなかったのに、桃核承気湯を処方された場合、飲んでいて下痢になったり、胃腸の調子が悪くなったりと、体に合っていないと感じたらすぐにやめた方が無難だと思います。我慢して続けて飲んでいると、余計に体調が悪くなってしまいますので、ご注意を!

ブログの著者 東洋医学カウンセラー 松村陽子

ブログの著者 東洋医学カウンセラー 松村陽子

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