子供の成長を邪魔するステロイド
子供さんの病気や症状で、病院にいった際、ステロイド薬を処方されて、「この薬はうちの子供には大丈夫なのか?」というような考えが頭をよぎったとしたら…
もちろん、病院では内分泌の病気や膠原病、アレルギー性の病気など、一般的な治療では治りにくい子供の病気にステロイド薬を使うといわれたとしたら、必ず、副作用についても説明があるかと思います。
副作用の話を聞かされた時点で、専門知識のない中、ステロイド薬は一般的にこわい薬だという印象から躊躇してしまう事があるかもしれません。
それは、確かにそう思っていただいていいと思います。
なぜなら、ステロイド薬はとても効果の高い反面、副作用もある薬だからです。
子供さんへの副作用とは
副作用はいくつもありますが、中でもステロイド薬の副作用の中で子供とおとなの大きなの違いは、『成長の障害』です。
子供は成長段階にあるため、ステロイド薬の副作用の1つである成長障害が起きてしまうかもしれないのです。
ステロイド薬は、もともと人間の体にある副腎皮質ホルモンの一つであるステロイド(体の中の炎症を抑えたり、体の免疫力を抑制したりする作用を抑える働きをするホルモン)を人工的に作ったものです。
ステロイド自体は、もともと体に備わっているのにも関わらず、外部からずっと人工的なステロイドを大量に補充されることで、体の中の調整能力が変わってしまいます。
ステロイド薬による副作用として、低身長になるかもしれません。
なぜなら、身長の伸びにかかわるホルモンは、成長ホルモンです。
この成長ホルモンは、ステロイドと同じく脳で調節されています。
人工のステロイド薬を用いて、体内のステロイドが増えすぎると、脳はこれ以上増やさないように体に命令し、同時に成長ホルモンなども抑制するようになります。
その結果として、身長の伸びが抑制されて成長障害がおこります。
詳しくは→ ステロイド薬による成長障害|ふたば|母子健康協会
ステロイド薬は、副作用が重大にならない前に使用をやめないといけませんので、使う時にはとても慎重にしなくてはいけない薬なのです。
湿疹やかゆみのことだけでなく、体全体のことも考える必要があります。
よくなった後にまた同じ症状になるのは危険信号
何よりも、重要視していただきたいのは、長期で使用し続けないことです。
子供さんの病気で一般的によく処方されるのは、炎症を抑える皮膚科で出されるステロイド外用薬(塗り薬)であったり、気管支ぜんそくなどの場合では、発作の予防のために、肺や気管支などに直接作用する吸入ステロイド薬です。
ステロイド薬はさまざまな病気の治療で症状が抑えられますが、それにいつまでも頼ってもいいのだろうかと心配になりませんか。
ステロイド薬で、病院の指示する期間内に症状がよくなって、ステロイド薬をやめた後も、その症状が出なくなった場合は、それ以上ステロイド薬に頼る必要がありませんから、心配に思うこともありませんよね。
ただ、また同じ症状が現れた時、同じようにステロイド薬での治療を繰り返すのか?
それも、一つの選択肢かもしれません。
ですが、その反面、ステロイド薬にしか頼れない治療しか選択できないとしたら…
そんな治り方が子供のためになるのかどうかを考えなくてはいけません。
選択肢はステロイド薬だけではない
そんな不安を抱えて、毎日、子供さんの病気に向きあうのは大変ですよね。
漢方薬なら、お子さんの体質を判断し、今の症状はどのようなことが原因で起こっているのかを見て、体質改善をします。
子供さんの場合に治療することはある意味いいことでもあります。
成長過程だからこそ、まだ体がしっかりと出来上がっていない間に、体質を改善していって、成長する段階の中で体の中をバランスを整えていくことで、より健康的な大人への体へとつながります。
大人になってから、調整をするよりは、子供のうちの方が調整しやすいのです。
漢方薬は、病院の薬のように無理やり、体の中の何かを抑えたりはしません。
足りないところを補充したりして、体全体のバランスを整えることで、本来、体が持っている治癒力がちゃんと発揮するようになり、その結果、体が元気になっていくのです。
ステロイド薬での治療とは考え方は全く違いますが、不安を抱えながら子供さんの治療をされているのであれば、一度ご相談ください。
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【引用先及び参考図書・Webサイト】
◯ ステロイド薬による成長障害|ふたば|母子健康協会
◯ 第 2 部 一般療法 第 5 章 ステロイド副作用:成長障害(ネフローゼ)
◯ WO2015129812A1 - ステロイド剤投与で誘発される成長障害に対する医薬 - Google Patents