漢方の治療の考え方はいたってシンプル!
漢方は自然界の調和(バランス)に従って治療を行います。
普段の健康である状態が、体のバランスがうまくとれている状態と考えます。
体の不調が起きるのは、そのバランスがどこかしら崩れているから。
例えば、食欲がなかったり、よく眠れなかったり、毎日のお通じが、便秘もしくは下痢気味であったり、頭痛や肩こりなどで、どこかしら体が痛かったり重く感じたりすることはないでしょうか?
漢方では、体内の崩れたバランスが元に戻れば、そういった症状がなくなり、健康に近づけるようになるのです。
元気になろうとして、体にいいものを食べたり、体にいいからと運動をがむしゃらにするのではなく、崩れた部分を明確に捉えて、それがいい方向に向かうように食べ物で補ったり、体に影響をしている悪い食べ物や事柄を避けるようにします。
漢方的な考えでは、自然界がとろうとするバランスの法則と人間の体も同じ法則で行うと良いとしています。
その結果、体が元気になってくるのです。
だんだんと元気になるというのは、私たちは口から物を食べて、それを消化し体の中の栄養分として取りこんで、また、不要なものは体の外に出す。
という単純なサイクルを毎日行っていますので、そのサイクルが常に問題なく、スムーズに行えるようになるのには、誰でも何日もかかります。
それが体の自然なスピードだからです。
ですので、漢方薬を飲んだら、その直後に元気になるわけではありません。
そんな即効性は、自然界ではありえないからです。
植物も種を植えたら翌日に花が咲くかといえば、そうではありません。
そんなの気持ち悪いですよね。
芽が出て、茎が伸び、葉が出ます。
それと同時に根が伸びていくのです。自然のサイクルには必ず順番と自然の持っている時間があります。
体も順番に良くなっていくものなのです。
その順番が上手に体の中で回っているかどうかを考えながら、ご自分の体のことを観察されると、とてもわかりやすいのではないかと思います。
そして、バランスが元に戻るように生活の中で、調整をしていけばいいのです。
今、自分の体がどう感じているのか、調子がいいのか悪いのか?
なんかどこか違和感がある…と思うのなら、はっきりとそれを断言するまではいかなくても、その違和感を感じるままに言葉にしてもらうことで漢方薬での治療方針が決まっていくのです。
漢方治療では、はっきりした感覚はなく、どこかどうなったのがわからなかったら、「なんとなく前より良くなった!」とか逆に「なんとなく前より悪くなった…」という感想から次の治療の方向性を判断できます。
漢方薬を飲んで、感じた素直な感覚をお話いただけると、治療者としてはとてもありがたいのです。
漢方薬での治療とは、ご自分の治癒力を活かせるように少しずつ、調子を順番に整えていくような方法だと私は思っています。
私事ですが、昨日は夕方から少し喉が痛いと感じたので、漢方薬を飲んでいつもより早めに寝ました。
すると、今朝はすっかり喉の痛みが取れていました。
漢方薬が喉の痛みをとったのではなく、風邪をひきかけている体を治すように漢方薬が私の自然治癒の手助けをしてくれたのです。
今回の私の場合は、問題が喉の軽い痛みだけだったので体の調整レベルですぐに治癒しましたが、慢性的な病気になると問題や原因がいくつも重なっているので、治す順番も治す場所も大きく関係してきます。
「漢方薬ってそんな感じなのか!」と少しでもイメージをつかんでもらえたら嬉しいです(^○^)
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