アトピーの根本治療にはステロイドからの離脱が必須！
最近は、小児科であっても、かなりきついステロイドのお薬を出されるケースがあります。
皮膚疾患などでステロイドの塗り薬を簡単に処方されるので、出された患者さんとしては、そんなにきついお薬ではないように思われているようです。
ところが、よくよく見ると、かなり強めのステロイドの塗り薬を出される場合もあります。
その薬ですぐに症状が治ればいいのですが、よくなったり、悪くなったりを繰り返す場合は、どうしてもステロイドの塗り薬を使い続けていくことになりますね。
しかしながら、ステロイド塗り薬の副作用は細菌、真菌感染の誘発、皮膚萎縮、毛細血管拡張、色素異常、ステロイド紫斑、しゅさ様皮膚炎など、新たな皮膚のトラブルが出てしまいます。
このような副作用は、ステロイドを塗るのをやめてしまえばなくなるのですが、元々の症状が治っていなければ、ステロイド塗り薬をやめれないのです。
だから、どうしても使い続けてしまうといった状態になってしまいます。
その上に副作用が出てしまったら、肌はどんどんとひどくなっていく一方です。
アトピー性皮膚炎などの場合、ステロイドの塗り薬で、かゆみが治まっていたりすると、副作用でだんだん他の皮膚トラブルがひどくなっていっても、止めることがなかなかできません。
なぜなら、ステロイド塗り薬をやめてしまうと元の湿疹が、以前よりも、かゆくてかゆくてたまらなく感じるからです。
副作用が出なかったとしても、ステロイドの塗り薬を塗らなければ、かゆみがひどくて、夜も眠れないケースもあります。
そうなってしまうと、ステロイド塗り薬は、なかなかやめることはできません。
また、炎症でお肌が赤くなったりする湿疹なんかだと、肌は人目に触れてしまう場所なので赤くなってしまうと困るため、炎症を抑えることができるステロイドをやっぱり思わず、塗ってしまいます。
そのうち、今まで効いていたステロイドの薬がだんだんと効かなくなってくると、薬のランクが上がり、少しずつ、きついステロイドの薬になっていきます。
そして、当たり前ですが、ステロイドの強さに比例して、副作用もきつく出てきてしまいます。
また、その副作用による肌トラブルを回避するために、また新たなステロイドのお薬が必要になってきてしまいます。
こうなると、お肌のかゆみを抑えたり、赤みを抑えたりといった表面的な治療の繰り返しになってしまいます。
病態的には、同じところをグルグルと回っているような感じです。
『治ると再発』を延々と繰り返すのですね。
アトピーの方はご存知だと思いますが、ステロイドを塗り続けたらかといって、湿疹が根本的に治ることはありません。
根本的な病気は、全く良くなりません。
だからと言って、ステロイド塗り薬をやめればなんとかなるわけでもないのです。
本当の治療は、『ステロイドをやめても、何の肌トラブルにもならない』ようにしなければならないのです。
その為に、結局は、いつかはステロイド塗り薬をやめることが必要です。
うちで漢方治療をしていても同じです。
ステロイドをやめるという決断を最終的にしなければ、漢方薬で良くなっていったとしても完全には治ったことにはなりません。
例えば、アトピー性皮膚炎を治すという目的と同時にステロイドからどうやって離脱するかということも当店の漢方治療では大事なテーマです。
長く使用すればするほど、ステロイドをやめることが難しくなってくるのは仕方のないことかもしれません。
だからこそ、ステロイドからの離脱はそんなに簡単なことではないということを知った上で使用することが大切だと思います。
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