治るものも治らない!?病院の漢方薬処方の矛盾
一般的に、雑誌やウェブサイトで漢方薬について書かれている内容というのは、こんな感じではないでしょうか。
「漢方薬は、病名がつかないような体調不良や、病気ではないけれど、病気とはみなされていない症状の改善につながります。
特定の病気だけでなく、検査数値に表れていない症状も漢方なら治療が可能です。
また、複数の不調も同時に改善されることもよくあることです。
漢方では、必ずしも「この病気にはこの漢方薬」とは言えないので、同じ病気でもその人の体質、体力、病気の進み具合などによって、ベストな処方が異なります。
「ひとりひとりに合わせて処方を決める」というのが、漢方の基本。
まずはお医者さんに相談をしましょう。」
いつも「?」と感じるところは、最後の「お医者さんに相談しましょう」と言う文言です。
なんか、お医者さんだと医療の専門なので、漢方も専門家に相談しよう!的になっていmすが、実際のところは…
『お医者さん=病院=保険診療の漢方薬』
ということになります。
病院は皮膚科、眼科など「○○科」と専門に分かれていて、複数の体の不調に対応できるような病院はありません。
例えば1人の人にアレルギー疾患に肌トラブル、心の病気などの複数の不調がある場合。
アレルギー疾患であれば内科で、肌トラブルなら皮膚科、心の病気は精神科って具合に通常なら、別々の科で診察を受けるように言われるのではないでしょうか。
大きな総合病院でさえ、たくさんの科のお医者さんが、同じ病院で勤務されていますが、全部の科を診れる医師は実際にはいません。
そんな中で、『複数の不調も同時に改善される漢方薬を処方してもらえるのか?』という疑問があります。
漢方薬はひとりひとり、体質ごとに処方が異なるのに、病院で細かな問診をして、じっくり話を聞かれてから漢方薬を出されたという経験はありますか?
私は、未だかつて保険診療の漢方薬を出されたという方にそんな話を聞いたことがありません。
なのに、どうしてお医者さんにまず相談しなきゃならないのでしょう。
そもそも、医師は医大で、漢方を勉強してきたわけでもありません。
漢方を本格的に勉強したいと思っている医師でも、開業し、毎日の忙しい中の合間をぬって、月に1、2回、勉強会に参加する程度です。
つまり、患者さんたちと対して知識は変わりません。
医師に相談しないといけないのは、病院でないと保険診療の漢方薬を出してもらえないからでしょうか。
漢方薬を保険診療で処方する場合は、病名がつかないと適用になりません。
病名がつかないような体調不良で病院に相談に行ったとしても保険診療の漢方薬は処方してもらえないという結果になってしまいます。
これが、保険診療の漢方薬の一番の矛盾点だと私は思います。
漢方と西洋医学の病名や体質と西洋医学の病気は、何の関係もないのに、強引に漢方薬を処方しようとするのです。
保険診療の漢方薬は200種類位です。
この中から、お医者さんにベストな漢方薬を合わせてもらう訳ですが、本来の漢方薬は保険診療で認可されている200種類だけでなく500種類以上あります。
保険診療の漢方薬は200種類になっているので、個人の体質に合わせていったら全員がこの種類の中に合うとは限らないですよね。
そうなれば、保険診療外の処方を言われることがあってもおかしくないのではないのかと、単純な疑問が出ます。
せめて、保険適用の漢方薬を出して下さるのであれば、漢方専門医として、しっかりと問診ができ、体全体を診ることができるお医者さんでないと意味がないような気がします。
実際は、西洋医学の病名に合わせて漢方薬が出せるようになっているマニュアルを見て処方しているのが現状です。
漢方は『お医者さんに相談しましょう』ではなく『東洋医学を理解して治療できるお医者さんに相談しましょう』ですね。
今のところ会ったことがないですが…。
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