シナモンも漢方薬って知ってました?
シナモンは、よくお料理やお菓子に使われていて、とっても香りがいいですよね。
実はこのシナモンですが、漢方生薬の中でもかなり重要な生薬なんです。
シナモンは漢方になると、『桂皮(ケイヒ)』という名前になります。
こちらは、うちのお店にある粉末にする前の『桂皮』です。
桂皮の効果とは
クスノキ科の樹皮をとり、外側のコルク層をとって内の皮を乾燥させたものです。
一般には、シナモンと呼ばれますが、漢方としては、「桂枝(ケイシ)肉桂(ニッケイ)桂心(ケイシン)牡桂(ボケイ)紫桂(シケイ)玉桂(ギョクケイ)」と、場所の違いなども含めて呼び名がたくさんあります。
漢方的な桂皮の主な薬効は、発汗させて、体の表側にある熱や水を排除してくれます。
ですので、風邪の時に飲む漢方薬の中にはほとんどこの「桂皮」が入っています。
よくご存知の『葛根湯』『麻黄湯』にも入っています。
桂皮とシナモンは同じ
桂皮はつまりはシナモンなので味はみなさんが知っての通り。
桂皮が構成生薬として入っている漢方薬は比較的飲みやすいのです。
嬉しい事に、この桂皮が入った処方は結構、多いんです。
例えば、漢方薬名の中に「桂枝(ケイシ)」と文字が入ったものには、桂皮とほぼ同じものとして含まれています。
有名なところでは「桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)」や「桂枝湯(ケイシトウ)」「柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)」ですね。
他にもいっぱいあります。
名前でわかる漢方薬の効果
「桂(ケイ)」という一文字だけが名前に入っている漢方薬にも桂皮が含まれていることを意味します。
「苓桂朮甘湯(リョウケイジュツカントウ)」なんかは、何が含まれているかがわかる漢方薬です。
もちろん、名前からは全くわからないけれど、「桂皮」の入った漢方薬はたくさんあります。
「五苓散(ゴレイサン)」「小健中湯(ショウケンチュウトウ)」「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」などもです。
桂皮はよく使われる漢方薬のうち30%以上に入っています。
シナモンが苦手でも大丈夫!
もし、シナモンが苦手だという方、だからと言って漢方薬も苦手と思わないでくださいね。
シナモン100%の漢方薬ってのはありえないですから、その辺は大丈夫ですよ!
漢方薬はいろいろな生薬が混ざっているので、シナモンの味がするというわけではありません。
シナモンの性質は、冷え症の改善に良いとされています。
ですが、激しい熱性を持つために、体にこもった余分な熱のある方や、いつも熱っぽい体質の方、のぼせやすい高年齢の方にはあまり適していません。
ただ、上半身が熱っぽく下半身が冷える場合は、漢方薬の中の桂皮はいいんですね。
漢方って複雑です。
シナモンはシナモンロールやケーキやクッキーなどのパンやお菓子などに使われていることが多いと思います。
もしかしたら、私のように甘いものが大好きの方は食べる機会がよくあるかもしれませんね。
普段、口にする食べ物と漢方薬は実はとっても近い存在だったりするわけなんですね。
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